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スペインの太陽光バブル崩壊と、タリフ債務の発生から学べること



ろくに議論もされないまま、一部の人たちが脱原発ムードを利用して成立されそうになっている、再生可能エネルギーの固定買取法案(自然エネルギー法案)について。
電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法案について(METI/経済産業省):

ドイツやスペインなど、先に固定価格・全量買取制度(フィードインタリフ:FIT)を導入している国が成功例として宣伝せれています。しかし、これらの国もいい事づくめというわけではなく、電力料金の上昇などFIT制度の弊害も出ています。

そういう点からもドイツやスペインの事例は、日本にとっても参考にできる部分が多そうです。まずは、スペインの太陽光バブル発生とその崩壊の過程を見てみましょう。ドイツの事例については次回


追記:スペインがFIT債務削減のため、風力や太陽光など全ての再生可能エネルギーの買取を停止しました



太陽光発電スペインの教訓―固定価格買い取り制度の光と陰:ECO JAPAN 成長と共生の未来へ
(全文は長いので、途中まで要約。最後の部分だけそのまま引用。)

スペインの太陽光発電バブル

スペインは2004年と2007年の政令で、再生可能エネルギーを普及させようとした。その結果、2009年には太陽光の発電容量が全体の3.8%、実際の発電量で2.3%にまで増えた

しかし、その代償として配電会社が巨額の赤字を出し続けた。そのため、2008年、2010年には買取り価格を大幅に下げざるをえなくなった


高すぎた買い取り価格

2004年、再生可能エネルギー促進の政令が発効。
この時点では、買取価格は電力市場の価格をもとに決められていた
太陽光の総発電容量は12MW

2007年6月に、固定価格44ユーロセント、期間は25年間という買取条件になった。
その結果、10月までの4ヶ月で設置される発電容量が371MWに達した。
(これは2010年に達成するはずだった数値)

2007年9月、3ヶ月もたたずに政令が改正され、目標を『2010年までに1200MW』へ引き上げた。
そして1200MWを越えた時点で買い取りは停止する、はずだった

しかし結局、1年以内に導入したものについては、1200MWを越えても同じ条件で買い取ることとなった。
その結果、太陽光に投資すれば年に17%もの利益が転がり込む、という状況で投機バブルが起きる。

1年後の2008年9月の期限内に設置された発電容量は、2934MWにもなった。
(最初は上限1200MWだったはずが)
期限後の登録も含めると、2008年12月の時点で合計は4500MWと、スペイン政府の想定をはるかに超えていた


引き締めに走るスペイン政府

2008年9月に、あわてて買買取価格を34ユーロセントに引き下げ、さらに買取量の上限も設定。

2010年11月に、買取価格をさらに引き下げた。地上設置で45%、大規模建物で25%、小規模建物で5%の引き下げ。投機目的にされやすい地上設置を狙い撃ちにしている。

2010年12月、すでに設置されている分の買取条件も変更することに。
低効率のもので年間1250時間まで、高効率で年間1707時間までと、買取る量を制限することになった。
代わりに、買取期間を25年→28年に延長した。

しかし業者は納得せず、以前の買取条件を求めて訴訟も辞さないという。


政府保証債券で赤字を穴埋め

電力を買取らされていた配電会社が、2012年までに216億ユーロの累積赤字をかかえることになった。
規制のために電気料金を値上げできないまま、高いグリーン電力を買い続けなければならなかったため。

さらに、赤字は毎年30億ユーロのペースで増え続け、買取期間の残りが25年間だと750億ユーロにもなる
結局、赤字はスペイン政府が肩代わりするしかなく、支払いのために電気料金を値上げすることに。


~結論部分のみ抜粋~

 スペインの教訓は明白である。あまりに経済合理性から離れた高値の買い取り制度は一見、太陽光発電の促進に役立つように見えるが、最終的には電力料金の大幅引き上げによる国民負担と、それに伴う経済への影響や企業の国際競争力喪失という犠牲を強いることになった。たびたびの政策変更によって政府の信頼性も損なわれた。スペインほどではないが、太陽光のFIT政策の見直しが進むドイツに関しても、国際エネルギー機関(IEA)ではCO2削減の限界費用が1tあたり1000ユーロにもなるとして、「高値のFITは費用効果的ではなく、これ以外の政策の採用」を勧告している。

 今後、再生可能エネルギーに関する論議が盛んになることが予想される。その際には単に発電容量や発電量という量的拡大のみを狙うのではなく経済への影響、エネルギー安全保障、環境効果、雇用促進、技術革新など総合的観点からの検討が求められる。その重要な要素として政策のコストと電力料金への跳ね返り、その結果としての国民負担や国際競争力への影響を十分に加味した冷静な分析評価が不可欠である。




スペイン:太陽光発電の起業家が破たんの危機-補助制度見直しで暗転 - Bloomberg.co.jp

10月19日(ブルームバーグ):ジャーマン・ビリメリス氏は2007年、「ゴールドラッシュ」の様相を呈しているスペインの太陽光発電について義兄から聞いた。

  ビリメリス氏らが週末を過ごしていたスペイン北東部の町リェイダ周辺の平原地帯では、太陽光発電を支援する政府の補助金を得るため、農家が農地に光起電性パネルを次々と設置していた。そこでビリメリス氏は、5エーカー(約2ヘクタール)の農地でナシを栽培して生計を立てていた父親のジョームさんを、農地の一部を太陽光発電事業に利用するよう説得したと、ブルームバーグ・マーケッツ誌11月号は報じている。

  ビリメリス氏(35)は投資資金を確保するため、貯金を下ろしアパートを抵当に入れて40万ユーロ(約4500万円)を超える融資を取り付けた。太陽に向かって傾けられた7つの台には計500枚の太陽光パネルが設置され、発電能力は80キロワット。9カ月以内に、ビリメリス家の発電施設から全国の送電網に電力供給が始まった。

  サパテロ政権は07年に制定された法律で、太陽光発電による電力について1キロワット時当たり最大44セントの料金を25年間にわたって保証した。07年の大手エネルギー供給会社の電力卸売価格の平均は同約4セント。その10倍以上の価格だった。ビリメリス氏ら太陽光発電への投資家はこの法律に引き付けられた

  この奨励策のおかげで一家は借入金を毎月返済し、少額だが利益も出た。ビリメリス氏は、18年に借入金の返済が終了したら、法律で補助金が保証されているその後15年間にさらに利益を上げるのを楽しみにしていた

            「だまされた気分

  今になって政治家らが、最初に投資の動機付けとなった価格保証の引き下げを検討しているため、ビリメリス氏らスペインで太陽光発電を起業した5万人以上が財政難に直面している。

  ビリメリス氏は「だまされた気分だ。われわれは法律に基づいて資金を注ぎ込んだ」と語る。

  サパテロ首相は3年前、スペインの化石燃料への依存度を軽減する取り組みの一環として補助金制度を導入。同時に、再生可能エネルギーへの投資は製造業の雇用創出につながり、二酸化炭素(CO2)排出削減を目指す国々に太陽光パネルを販売できる可能性もあると約束した。

  ところが、プログラムのコスト管理に失敗し、スペイン政府は再生可能エネルギー投資家に少なくとも1260億ユーロを支払う義務を背負い込むことになった。国内の製造業者は短期的な需要に対応できなかったため、太陽光パネルの大半を輸入。投資は、環境関連の雇用創出を目指した政府の目標達成にもつながらなかった

  スペインの光起電性パネル向け投資家で米複合企業ゼネラル・エレクトリック(GE)の元幹部、ラモン・デ・ラ・ソタ氏は、スペインの事例は、数十億ユーロ規模の補助金制度を導入しても代替エネルギー産業の構築がいかに困難かを示しており、中国や米国などグリーンエネルギー政策を推進する国々にとって教訓になると指摘した。

更新日時: 2010/10/19 13:34 JST


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タグ : 自然エネルギー 再生可能エネルギー 太陽光発電 スペイン 

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