スポンサーサイト



上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
このエントリーをはてなブックマークに追加

この記事をブックマーク

JPモルガンによるアメリカ電力市場の相場操縦問題と電力自由化



アメリカでは金融機関による電力市場での相場操縦が発覚して、ちょっとした話題になっています。JPモルガンや、バークレイズ、ドイツ銀行などが摘発されています。
米規制当局、JPモルガンを行政処分へ
英バークレイズに電力取引操作で約350億円の制裁金-米当局

発電所の更新を妨害して電力需給をひっ迫させ、電力価格をつり上げようとしていた、とか。かつてのカリフォルニア電力危機と同じ構図ですね。
カリフォルニア電力危機 -wikipedia-

電力市場の自由化が進むと、市場での電力取引も活発になります。電力の取引業務というのも、システム的には株とか為替とか金利など金融取引と同じようなものです。なので、金融業界との親和性も高い。

自由化後のカリフォルニアで電力危機を引き起こした、かの悪名高いエンロンも最初はエネルギー企業としてスタートした会社でした。最後には電力価格をつり上げる相場操縦を行い、デリバティブ取引を利用した不正会計など、本分を忘れた行為に手を染めます。
エンロン - Wikipedia
1998年に始まり、2000年に破綻したカリフォルニア電力自由化

自由化された市場の中で、企業が自らの利益を最大化するための行動しては、自然な行動ではありますが。問題は電気という商品が、生活に不可欠なインフラであるということです。消費者には「電気を使わない自由」がほとんどない。

その一方で、供給側の企業に「売らない自由」を与えてしまうと、値段のつり上げというのが簡単に出来てしまうわけですね。そのため、電力供給義務という「規制」が課せられることもあります。

もちろん電力取引によって電気の需要と供給がうまくマッチするなら、消費者にとっての利益にもなります。しかし不正に値段をつり上げる者が出てくる、というのも普通に起きうることです。

自由化するということは、市場にすべてが委ねられることと同じ。値段が上がっても下がっても、市場で決まったものに文句は言えないですから。

実際に日本の場合だと、家庭向けには電気料金を規制しているから自由に値上げはできない。一方で、自由化されている企業向けは値上げも自由です。市場の中は弱肉強食の世界なので、自由化すれば立場的に弱いものが損をすることになりやすいものです。

そういう交渉力の弱い消費者などを守るために「規制」があるわけです。カリフォルニア州のように、企業に自由にやらせすぎたことの反省もあるのでしょう。
大手行への電力取引めぐる制裁、エンロン後の監督強化映す

サブプライム問題の後に、金融機関への監視や規制が強化されたのと同じようなことですね。

アメリカの電力卸市場で、値段をつり上げる行為を取り締まれるのも規制があるおかげ。自由化された市場といっても、実際には不正がないか監視して規制を敷いていることには変わりはないですね。規制の度合いの強い、弱いというはのありますが。

規制緩和して自由化すれば、何もかもうまくいってバラ色の未来、みたいな胡散臭い話も聞こえてきますが、そんな良い事ばかりというではない。カリフォルニアの電力危機のように、制度設計次第では痛い目にあうこともある、という点は覚えておきましょう。
関連記事
このエントリーをはてなブックマークに追加

この記事をブックマーク


タグ : アメリカ 

最新記事
北海道の太陽光発電は、電力消費ピーク時間に発電量が0になる厄介者 user

FIT開始8ヶ月で、太陽光発電に7兆円の補助金が必要になったかもしれない user

北海道電力のメガソーラー受け入れ枠は競争入札で決めればよかった user

外国製メガソーラーにWTOのお墨付き、もう太陽光発電は住宅用だけでいい user

農業セクターへの助成総額を2倍に増やしたアメリカ、2/3に減らした日本 user

「攻めの農業」とは、補助金ジャブジャブにして安売り攻勢をしかけること user

聖教新聞を非課税にしようとがんばる公明党 -消費税の軽減税率導入論- user

過去の記事一覧
AD
FC2ブログ内検索
カテゴリから記事を探す
キーワードタグから記事を探す
RSSリンクの表示
リンク・転載・引用などはご自由にどうぞ
QR

コメント

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。