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沖縄普天間基地に配備された米海兵隊の輸送機MV22Bオスプレイのまとめ



山口県の岩国基地に一時的に駐機していたアメリカ海兵隊の輸送機MV22Bオスプレイでしたが、沖縄県の普天間基地へ移され配備が始まっています。

たかが米軍の輸送機が注目される機会というのも滅多にないことですが、「プロペラを回した!」とか「飛行した!」だけでニュースになるほどで、大変な注目と人気を集めています。

堕ちたならともかく飛んだだけでニュースになるなんて、コウノトリかトキの巣立ちくらいだと思っていましたが。オスプレイとは猛禽類のミサゴのことだそうなので、ミサゴの巣立ちってところでしょうか。

しかし、他の飛行機と何が違うのか、なぜ大騒ぎしているのかなど、TVや新聞の過熱報道を見ていても肝心なことは何もわかりません。

マスコミ大興奮、ロシアの偵察機も見物に来る(?)、そんな大人気のオスプレイに関する適当なメモ。

普天間基地に到着したMV22Bオスプレイ



オスプレイってどんな飛行機?

V-22オスプレイはローターを傾ける(tilt)ことができるという意味で、ティルトローター機とも呼ばれます。

離着陸の時などは、プロップローター(プロペラ)を傾けることでヘリと同じような機動もできるので、長い滑走路のない場所、空母の甲板などでも離着陸が可能。

なおかつ飛行中はターボプロップ機(プロペラ機)のように飛ぶことができ、固定翼機としての速度と燃費を兼ね備えています。

固定翼機は燃費は良いが、離着陸には長い滑走距離が必要。逆にヘリコプターは滑走路が無くても離着陸できるが、燃費が悪い。そんな両方の長所をあわせ持った機種がティルトローター機ということになります。
【特集】垂直離着陸機オスプレイ ターボプロップ機と同等の飛行性能

オスプレイ以外のティルトローター機としては、民間向けにアグスタウェストランド社のAW609が開発中です。



アメリカ軍では、老朽化した輸送機CH46やCH53から順次MV22オスプレイに置き換えられていくことになっています。
ハワイにもオスプレイ配備 米海兵隊、2018年までに24機

カナダでは救助用にオスプレイを導入するという話もあるようです。
カナダは救助ヘリとしてオスプレイ導入を検討

オスプレイの場合だと、現行のヘリコプターに比べて飛行速度は2倍、航続距離が8倍となっています。ヘリコプターに比べると、ティルトローター機の速度と燃費は圧倒的に良いわけですね。
【特集】垂直離着陸機オスプレイ 時事ドットコム


MV-22とCH46の性能比較
MV22オスプレイCH46シーナイト
最大速力509 km/h265 km/h
航続距離3334 km426 km
作戦行動半径600 km150 km


欠陥機なの?

どの程度の事故率なら欠陥機と呼べるのか知ませんが、オスプレイの事故率は他の機種と比べてみても別に高くはありません。

CH53DスタリオンやAV-8Bハリアーなど、あきらかにオスプレイより事故率が高い機種もあります。しかしそちらはあまり問題になっていないので、本来ならオスプレイも欠陥機とは呼ばれないのでしょう。

なぜかオスプレイの事故についてはイチイチ丁寧に報道してくれますが、その他の機種の事故については報道されないか、せいぜい新聞の端っこに載る程度です。

最近もアメリカ空軍の戦闘機F16が海上に墜落したりしましたが、こっちは特に話題になることもありませんでした。ちなみにF16の事故率はオスプレイよりやや高い程度です。
米軍機F16、千島沖で墜落=漁業調査船がパイロット救出

民間人の操縦する飛行機が死亡事故を起こしたのも最近ですが、別に軽飛行機反対運動などは起きていません。報道のされ方によって、オスプレイだけが事故を起こすかのような「なんとなく危険そう」なイメージが作られるわけですね。
軽飛行機と接触、草刈り男性死亡 茨城、滑走路外れる


10万飛行時間あたりの重大事故発生件数
機種事故率
MV-22B オスプレイ1.93
CH-46 シーナイト1.11
CH-53D シースタリオン4.51
CH-53E スーパースタリオン2.35
AV-8B ハリアー6.76
海兵隊全体2.45
沖縄タイムスより


未亡人製造機と呼ばれてたって?

オスプレイは開発中に事故があったために、未亡人製造機(ウィドウメーカー)などと呼ばれていた時期もあったと言われます。

しかし、開発段階で事故が起きやすいのはオスプレイに限った話ではありません。輸送ヘリではCH53E、戦闘機ならF-14Aトムキャットなど、開発段階の事故率がオスプレイよりも高い機種はいくらでもありますね。
MV-22 オスプレイ試乗に関する報告書 [PDF]


開発段階の事故率 (10万飛行時間あたり)
事故率
F/A18A/B ホーネット 61.0
V22 オスプレイ 77.3
F14A トムキャット 78.7
CH53E スーパースタリオン159.0
V-22 (おすぷれい)とは

過去に”未亡人製造機”と呼ばれたことのある機種(あくまで開発段階の話ですが)は山ほどあり、そして今も普通に飛び回っているわけですね。

しかしこれらの"未亡人製造機"については、特に話題にもなりません。

そもそも開発中に事故が起きやすいのは当たり前の話であり、開発が進む中で性能も安全性も高まっていくものです。もちろん実際に配備されるのは、一定のレベルに達した完成品。オスプレイでいえば、改良後のV22Bというやつです。


オスプレイ配備の行方 日本政府は対応を誤るな

 普天間に配備されるオスプレイはかつて「未亡人製造機」と呼ばれた「プロトタイプ」ではなく、徹底的に改良された「マークII」である。運用の安全性は訓練プログラムの改善によってさらに高まっていくだろう。



アメリカ海兵隊の輸送機MV22Bと、空軍特殊作戦型CV22Bとの違い

沖縄県の普天間基地に配備されるオスプレイは、アメリカ海兵隊仕様の輸送機MV-22B。日本には来ませんが、オスプレイにはアメリカ空軍の特殊作戦仕様のCV-22Bというのもあります。

CV22Bの事故率が高いために、日本に配備される海兵隊のMV22Bも同じくらい危険なのだ、というような論も一部ではありました。

どちらも基本的には同じものですが、CV22Bは特殊作戦にあたるためレーダーなどを追加して、超低空を高速飛行するなど危険度の高い任務や訓練を行うことになります。そのため事故率が高くなっているようです。

空軍で同じ特殊作戦目的に使われていたMH53ベイブロウも事故率は高くなっています。MH53シリーズは海兵隊のCH53Dスタリオンの同型機。先に見たCH53Dの事故率は4.51でしたが、MH53は生涯平均で7.51~ここ10年間での12.34など、高くなっています。
特殊作戦用CV-22オスプレイとMH-53ペイブロウの事故率


生涯事故率過去10年過去5年
CV22 オスプレイ13.47-11.02
MH53 ベイブロウ7.5112.347.40

どちらの機種でも、海兵隊の輸送機より空軍特殊作戦仕様の方が事故率が高い。空軍CV22Bの事故率がMV22Bよりも高いのは、運用方法の違いによる影響が出ているわけですね。

自動車の運転なんかでも、一般ドライバーよりタクシードライバーの事故率の方が高くなる傾向があります。

一般車両もタクシーも乗っている車に大きな違いはないはずですが、タクシーはお客をつかまえるために急に車線変更したり、運転中に無線を使ったり、危険な運転をしがちなせいでしょうか。
日本のタクシー


続くかもしれない予定

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タグ : アメリカ 

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