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フランスは太陽光バブルの反省からソーラーパネルの導入量を制限してる



再生可能エネルギーの固定価格買取(フィードインタリフ:FIT)の導入で太陽光バブルに沸いたものの、その代償として電力会社が大幅な赤字を抱えることになったフランス。

再生可能エネルギーの買取にかかる費用の支払いにあてるため、電気料金に上乗せされる金額もどんどん値上げされています。

フランスはこうした太陽光バブルの反省から、太陽光発電の年間の導入量を500メガワットに制限するなど、さまざまな制度の改革を行っています。導入量に0.5ギガワットの上限をつけたのもそのひとつ。FITのオークション制なども検討されているようです。
フランスは新規のソーラープロジェクトを年間500メガワット(0.5ギガワット)に制限する(原文英語)


フランスのソーラーバブル

2009年から2010年にかけておきた、フランスでの太陽光バブル。太陽光発電で作られた電気の価格価格が高すぎたため、予想をはるかに超えるペースで設置が進んでしまいました。→仏電力会社に時限爆弾 太陽光バブル、買い取り制度で赤字拡大

農家がソーラーパネルを設置するためだけに納屋を建てる、なんて事まで行われていたようで、その異常な過熱ぶりが伝わってきます。完全に投機の対象になってしまいました。

その後フランスは買取価格を引き下げたり、FITの申請を3ヶ月間停止するなどしています。しかしそれまでに申し込まれた分は、以前の高い固定価格で買取し続けないといけないので、かなり高くついているようです。2011年の段階で、太陽光発電の買取価格の平均は、電力市場価格の10倍という高値に。

その結果、2020年に達成するはずだった目標を、2013年で達成してしまうほどの異常な設置ペースでした。もちろん、太陽光の買取にかかる費用も、予想をはるかに超えるペースで増えてしまいました。FIT制度のお約束ですが、価格変更前の駆け込み需要で1日に3000件の申し込みが集中する事態もあったようです。

フランスの場合は、FITで買い取りにかかった費用をそのまま電気料金に上乗せするのではなく、フランス政府の設定する公共電力サービス拠出金でまかなっているようです。この拠出金が、太陽光発電の増えるペースに比べて少なすぎたため、電力会社が赤字を抱えることになっています。

このあたりの事情は、電気料金を政府が押さえ込んでいたスペインの事例とほとんど同じパターンです。


フランス太陽光発電FIT制度の改定 上限設定とオークション

こうした太陽光への投機バブルへの対処として、フランス政府のとった対策は以下のようなもの。

  • 買取価格の引き下げ
  • 3ヶ月間、買取制度の新規申し込みを凍結
  • 年間導入量の上限設定500メガワット(0.5ギガワット)

また、100キロワット以上の地上設置型の太陽光発電施設については、買取枠をオークションによって決定するシステムに変更することも検討されているようです。
フランスの太陽エネルギー市場は2011年から500MWの上限設定(google翻訳)

申し込まれた分すべてを全量買取していると、負担も雪だるま式に増えてしまいました。しかしオークション制を導入することで、設置量が増えれば増えるほど競争が生まれ、買取価格は引き下げられるようになります。

ドイツのFIT制度改定案でも、太陽光発電の挿入量に上限を設定しておき、設置容量が目標を上回ったら買取価格を引き下げる、という提案がなされていました。フランスのオークション制買い取りシステムと似たような効果があります。


EU域内製の太陽光発電に優遇措置

フランスはEU域内で生産されたソーラーパネルを利用していると、買い取り価格に10%上乗せする制度になるようです。ソーラーパネルのほとんどがEUの外からの輸入で、「雇用に役立っていない」という批判があってのことでしょう。
フランスは"メイドインEU"の太陽光発電に10%のボーナスを与える(英文)

ただ、中国製などのソーラーパネル価格が10%以上安ければあまり意味がなく、どの程度の効果があるかはわかりません。また買い取り価格を高くするということは、それだけフランス国民の負担が増える、ということでもあります。

イタリアなどでも同じく、EU製パネルの電気は10%高く買い取る制度になっていますが、その結果導入量が異状に増えてしまい、太陽光発電の補助金が底を尽いてしまいました


補助金の高い日本に狙いを定める太陽光産業

日本では太陽電池モジュールが70%高く売られているそうです。なぜかといえば、固定価格買取という形で、補助金が70%以上多く出るからです。

日本に期待寄せるソーラー業界
 業界シンクタンクのソーラーPVインベスターは2月、日本の太陽光モジュール価格が他国に比べ70%近く高いとしている。

日本の場合、現在は余剰買取だけですが、住宅用は42円/kwh、非住宅用は40円/kwhなどとなっています。
太陽光発電の余剰電力買取制度における平成24年4~6月の買取価格の決定について

これがドイツの場合だと、同じ住宅用で約25円/kwhほど、4月からはさらに20%引き下げて20円/kwhの予定。イギリスでも現在25円/kwhほどですが、7月からさらに20%~30%の引き下げ予定

日本の太陽光発電の電気はEU各国にくらべて、70%高い価格で買い取ってもらえる状態にあることがわかります。発電した電気を70%高く買ってもらえるので、太陽電池モジュールの価格が70%高くても元はとれてしまいます。販売業者やソーラーパネルメーカーが、日本だけ太陽電池の価格を70%つり上げていても売れる理由です。

ソーラーパネルを安くしたいなら、日本もヨーロッパの真似をしてFITの買取価格を大きく引き下げるのがいいでしょう。家電エコポイントの時もそうでしたが、補助金が終了したとたんに薄型テレビの値段が一気に下がっていました。補助金が減らされた分、需要が減ってしまった結果です

その代わり、太陽電池メーカーは赤字覚悟で値下げすることになるので、欧米と同じようにソーラーパネルメーカーが潰れてしまうかもしれませんが。といっても、すでに欧州の補助金引き下げで中国メーカーまで大赤字の状態。SUMUCOも太陽電池用ウエハーからの撤退を決めたので、今さらあまり関係ないでしょう。

日本だけで太陽光バブル崩壊を止めるほどの需要を生み出すのは不可能ですし、外国のパネルまで買い支えることにもなる。日本のメーカーが生き残ることを願いつつ、もし失業者が出た場合には雇用保険を配る方が早いし確実です。


多くの教訓を残してくれた太陽光先進国

ヨーロッパは再生可能エネルギーの先進国だけあって、買取コストによる電気代上昇、電力網の不安定化など、その課題にも真っ先に直面しています。

こうしたヨーロッパ各国の教訓は、これから再生可能エネルギー固定価格買取制度が始まる日本にとっても参考にできる点です。

といっても、再生エネ法による買取は今年の7月1日開始ということなので、1年目の分はもう制度変更が間に合いそうにありません。今年は事業者向けの太陽光発電の買い取り価格をできるだけ抑えておいて、日本が投機のターゲットにならないようにすること、くらいでしょうか。

法律自体の見直しは、早くてもエネルギー基本計画が出される夏以降の予定。今後の再生エネルギー法見直しの課題ということで。



仏電力会社に時限爆弾 太陽光バブル、買い取り制度で赤字拡大

フランスのエネルギー政策が太陽光バブルによって難しいかじ取りを迫られている。

世界で導入が進む再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度(フィード・イン・タリフ=FIT)。再生可能エネルギー由来の電力を電力会社が一定期間、高値で買い取る制度だ。

フランスでも導入後、太陽電池パネルの設置が大ブーム。農家がパネルのためだけに納屋を建てるほどの過熱ぶりだ。

しかし、高値買い取りの原資として電気料金に上乗せされる税収が過去2年間、普及率に追いつけず、制度は赤字の状態だ。その赤字の吸収先として、電力を買い取る欧州最大の電力会社、フランス電力(EDF)が毎年10億ユーロ(約1100億円)を超える負担を強いられている。

独銀行最大手ドイチェ・バンクのアナリスト、ベルトラン・ルクール氏は「これは、EDFが一刻も早く解除すべき時限爆弾だ」と警鐘を鳴らす。

仏エネルギー規制当局の試算では、2011年の太陽光発電向け買い取り価格は、1メガワット時当たり
平均546ユーロ
と、55ユーロ前後の電力スポット価格のほぼ10倍、再生可能エネルギー源の中では
最高値となる見込みだ。09年の買い取り総額は欧州1位。発電能力は2年で10倍となった。


◆衰えぬFIT需要
EDF株は昨年、20%下落。欧州株の指標であるストックス欧州600公共株指数の3.7%安を大きく下回った。昨年6月末時点の負債額は570億ユーロ。FITによるコストは、高経年化した国内原子力発電所の350億ユーロ規模の延命措置や、英国、中国、イタリアでの発電所建設などを計画中のEDFから資金を搾り取っている。

仏政府は「投機的バブル」をつぶすため、先月10日に太陽光発電のFITを3カ月間凍結。その間、導入の上限設定買い取り価格の減額を含む新制度を考案する方針だ。価格の下方見直しも昨年、2回行われた

それでもFIT需要は衰えていないようだ。EDFは昨年末、配電網へのパネル接続申請を1日に3000件受領。08年の接続数は年間で7100件だった。全申請が実行されれば今年末までで、太陽光発電能力5400メガワットという20年度の目標を達成してしまう可能性がある。

フランソワ=ミシェル・ゴノー国民議会議員は、投機的動きについて「予想外だった」と述べ「今年控えている案件数は想像を絶する。農家は納屋の屋根にパネルを設置すれば畜産をやめても大丈夫といわれて、そうしたようだ」と指摘した。

◆拠出金を引き上げ
仏政府は今月から、04~10年末まで1メガワット時当たり4.50ユーロで据え置きだった公共電力サービス拠出金(CSPE)を7.50ユーロへと引き上げた。電力購入義務により発生した追加費用(買い取り原価とスポット価格との差額)は、消費者が支払うCSPEから補償される。

エネルギー規制委員会(CRE)が今月発表した報告によると、CSPEが7.50ユーロでは、EDFが抱える不足額は今年末、推定30億ユーロに拡大する見通し。発電能力の増加が原因。年内の不足解消には、12.90ユーロにする必要があるという。不足額は09年に14億ユーロ、10年には10億ユーロを超えたもようだ。

オーレルBGCのアナリスト、ルイ・ブジャール氏は、政府がバブルを鎮めても今後CSPEをさらに引き上げない限り17年まで赤字が続くと予想。「EDFが国の再生可能エネルギー促進費を賄うのはおかしい」と語った。

モリゼ・エコロジー・持続可能開発・運輸・住宅大臣は先月に国民議会で、国内に設置されたパネルの大半が中国製で、その二酸化炭素排出も極めて問題があると指摘。政策は「中国産業の助成ではなく、国内の雇用を創出すべきだ」と述べた。

EDFのプログリオ最高経営責任者(CEO)は先月14日に議会に対し「EDFに非重要・地域産業の銀行家となるよう頼まれても無理だ」と窮状を訴えた。




フランス 太陽光発電の補助金引き下げ提言=政府報告書[公益]

仏政府が太陽光エネルギーの普及目標の見直しと、補助金のさらなる縮小を迫られている。2020年までに540億ユーロに膨らむとされる消費者の費用負担に歯止めをかけるため。ブルームバーグが6日、経済・産業・雇用省の報告書を元に伝えた。

それによると、フランスは2020年までの太陽光発電の普及目標を2013年までに達成する見込みで、太陽光発電設備の新たな設置は年間で30万~50万キロワットに制限されるべきだとしている。また現在の普及スピードが維持されれば、2020年までに1,700万キロワット分の発電設備の設置が完了し、消費者の費用負担は年間で45億ユーロを超えるという。

電力会社が政府支援により再生可能エネルギーを通常より高額で買い取るフィードインタリフ制度について、仏政府は1月と今月初めの2度にわたり価格を引き下げると発表。制度導入により、太陽光発電が一般家庭に急速に広まったものの、電力料金の引き上げという形で再生可能エネルギーを利用する消費者に最終的に転嫁されることになる。




2012年の見通し:欧州は減速か、中国・日本・米国が頼みの綱

2011年に導入量が過去最高に達したとはいえ、2012年の太陽光発電関連市場の見通しは決して明るくない。第一に、2011年の導入量が27.7GWに達したと言っても、世界の太陽光発電システムの生産能力は2011年5月時点で既に40GWに達したとみられる(※6)。供給能力が需要を大幅に上回った状態であり、太陽光発電システム価格は下落が続いている。セル・モジュールメーカーでは業績悪化が相次いでおり、需給バランスの回復にはまだまだ調整が必要な状況である。

第二に、世界の導入量の約75%を占めた欧州で、導入支援政策を見直す動きが相次いでいる。イタリアにおける2011年の導入量の急増は、買取価格引き下げ前の駆け込み需要によるところが大きく(※7)、価格が既に引き下げられた今年は同様の需要を見込みにくい。ドイツは今年3月より太陽光発電の買取価格を20~26%引き下げ、2012~2013年の年間導入量を2.5~3.5GWに制限する見通しである(※8)。フランスでも新制度導入により年間導入量を0.5GWに制限する見通しだ。英国でも本年3月と7月にさらなる買取価格の引き下げを検討している(※9)。これまで世界の需要を支えてきた欧州だが、本年は需要が減少する可能性があろう。

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タグ : 再生可能エネルギー 太陽光発電 フランス 

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